2016年5月18日水曜日

性善説と性悪説

エンロンの事件を発端に過度に注目を浴びた内部統制の論理は性悪説に基づいているが、諸事の根源は従業員にはない。

大きな組織になればなるほど、個々の従業員の悪徳が発動したところで影響は軽微なものでしかないのだ。

悪事を事前に察知して見破り、さらにそれを更生できるような高い職業観を持った人間を監査部や内部統制担当に置いている会社が日本にいったいどれだけあるというのだろう?

性悪説をもって観察されるべきは、巨大な権力と資産をもった人間であり、それは資本主義社会においては経営者であり集団としての筆頭株主であることを、今我々は改めて認識すべきだ。

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