2011年1月13日木曜日

コネは悪くない!?コネの真実に迫る(2)

前回はコネクションとネットワーク、そしてネットワークの効用について説明しました。今回はネットワークの負の側面に触れます。総括へと移ります。次回の記事ではネットワークの構築の具体的な手段について書きます。


【前回記事】
http://hiro-tanaka-19840522.blogspot.com/2011/01/1.html


(参考文献)
    

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ネットワークの利点は大きく3点あると考えます。ちなみに強いコネクションを数多く持っていることを「広範なネットワークを持っている」とか「強いネットワークをもっている」と表現したりします。例えば、「島本さんはバスケットボール界において幅広いネットワークを持っている」という言い方もできるでしょう。さて、本題に戻ると、強いネットワークを保持していると、信頼を得ることが容易になることから、行動範囲が飛躍的に拡大します。就職活動はまさにこの例ですし、信頼があればビジネスの商談も早くそしてより大きな規模で進められるでしょう。また情報の収集力も向上します。情報は自分で探すよりも専門家に聞くのが一番早く効率的だからです。今アメリカで流行のラップミュージックが知りたいときに、もしアメリカ人の詳しい友達がいれば、その人に聞くのが一番早く効率的です。自分で探そうとすると、インターネットなど大量の情報の中からさがしたり、もしくは色々視聴したりして、多くの時間を割かねばなりません。最後に、ネットワークによって創造力も向上するとも言われています。ネットワークが広ければ広いほど、いろいろな人からアイデアをもらったり、自分の意見にアドバイスを求めたりすることができるからです。

しかしながら、ネットワークが問題になる例も存在します。それは仲介者が公正な倫理観を持っていない場合です。例えば、仲介として賄賂の要求や売春行為が主なものとして上げられます。また自分の単なる好き嫌いや血縁関係、機嫌によって判断を決めるような人間が仲介をすると、不公平が生じます。このような状況、風潮を”官僚主義”といいます。官僚主義が蔓延すると先ほど述べたA君の立場に当たる人間は、仲介者の機嫌をとることのみに専念し、本来専念すべき研究や、活動成果の向上のために努力をすることをしなくなってしまいます。この状況が過激化すると、コネクションを得ることだけに秀でた無能な人間にますます力と資金が集中し、実力を備えていてもコネクションを得ることが難しい人間はどんどんチャンスから遠ざかります。不条理な風潮が漂うようになり、全体のモチベーションは低下します。その結果、経営陣は、非倫理的かつ無能な人間で構成されるようになり、ずさんな経営の末路には、一線を越えた瞬間に、色々な人を犠牲にしながら一気にシステムが崩壊する可能性があります。ライブドアや村上ファンドは典型的な例で、経営者の不祥事が原因で経営者と関与した人間が信頼を失い、事業の撤退を余儀なくされただけでなく、日本の株価市場に大きな打撃と、株式投資に対する不信感を生み出しました。(今読み直してみると、話を大きくしようとして、ちょっと論点がズレてますね。ライブドアと村上ファンドの例はネットワークの負の事例とはあまり関係のない、自由資本主義の負の側面から起きた事件だと今は思います。まだ小沢一郎さんの献金問題の方が具体例としては近い気がしますが、学生の時に書いた記事そのままにしておきます。このようなスキャンダルは日本でも数多く発生しており、悪い例は世間一般にあっという間に広まるのが通例です。恐らく、これらの事実が日本人のコネに対する嫌悪感が強めているのだと思います。仲介者も仲介される側もコネクションの機能を活用する際は、官僚主義下の仲介行為がもし明るみに出れば双方が社会的信用を一気に失い、職を失うだけでなく、永久に汚名を負って生きることを余儀なくされる可能性があることを常に心に留めねばなりません。アメリカではビジネスにおける不正行為は厳しく禁じられており、法律としても、社会的圧力としても、抑止力は日本より格段に強いようです。アメリカでそのルールを破ろうものならビジネス界から永久に追放されます。正式な契約以外でのお金のやり取りはもちろん、アメリカではビジネスでの関係がある人々の間においてギフトを交換することですら一切許容されていません。ビジネスにおける公正、公平の倫理観そしてそれを強要するルールが強く働いている状況においてのみネットワークの機能は正常に働きます。仲介の状況判断は、それまでの活動の成果また、成果に至るまでのプロセスによってのみ判断されるべきなのです。

しかしながら、忘れてならないのは、ネットワークを正しく使えば、非常に有益であるということです。日本バスケットボール界には官僚主義が強く蔓延しているかのように見えます。Hoop HysteriaのWeb上のだむだむ探検隊のレポートを読む限りでは、世界選手権のマネジメントはそれを反映しているように思われ、また相当深刻な状況であるように思われます。これらの状況を打破するには、ネットワークの原理、影響力を正しく理解すると共に、どうその壁を乗り越えていくか、戦略を立てることが必要なのです。自分が公正かつ公平な人間であると胸を張っていえるのであれば、自分はネットワークを得るのにふさわしい実力をもっていると自信を持っていえるのならば、コネクションを使うことをためらってはいけません。また、今はネットワークをもっていないとしても、バスケットボールに対して何か貢献できると信じるもことを諦めずに実践し、社会発信を続けていれば、公正な倫理観と強力なポジションの両方を持ち合わせた人間がいつか必ず評価してくれます。それは私たちの組織したSMRGでの実践活動から強く感じたことです。確かに日本のスポーツ界の官僚主義はアメリカよりはるかに強く、希望は小さいかのように見えます。しかし、理想と現実のギャップをしっかりと把握し、戦略を立て、それを実践に移す強い意志があれば、明るいバスケットボール界の将来を見ることは決して不可能ではないと思っています。

次回は、どのようなネットワークが望ましいか、どのようにネットワークを作るのか等、ネットワークに関してもっと踏み込んで述べたいと思います。

それではまた次号!
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次回はネットワークの構築の仕方について述べます。