2011年12月31日土曜日

Point of No Return

2011年12月31日、今年も残すところあとわずか。2010年は自分にとって長い暗闇から抜け出した年だった。2011年は僕の中でどんな位置づけの年と言えるだろうか。

自分の歩む道を決め、退路を断った。恐らく、2011年はPoint of No Returnを踏み越えた一年だったんだと思う。

2011年は本当に色々あった年だった。きっと多くの人にとってもそんな年であったと思う。2011年3月11日の大震災。その不安の最中の姪っ子の誕生。家族と思えるような仲間との協同生活のスタート。自分の一番のヒーローだったSteve Jobsの死去。そして、年の瀬にNPO法人Sport Solutionの設立総会の実施。

(元WJBL選手の神事さんと一緒に行った気仙沼。その光景の壮絶さを表現する言葉は未だに見当たらない)

今までは想像でしかものごとを語ってこなかったけれど、色々な外部的な出来事の中で心が打ち震え、今年は情熱をカタチに変える為の決意をした大事な1年。


想い描く社会を現実化させていくためにはどうすればよいのか。そう考え、もがき苦しむ中で先ず分かったこと、それは自分の想いを現実化させるには、あまりにも今の自分には力が足りないこと。2010年、自分という刃を磨ぎ続け、走り抜き、自分にもある程度自信が持てるようになった時に分かったのは、未来を創っていくために想いを共有し共に走る仲間が必要だということ。そして、2011年、仲間と共に活動する場をつくり、仲間から信頼を勝ち得ようとしたとき、何がなんでも仲間の想いを形にし、次世代に未来を創っていくことへの決意と実行力が必要だということが分かった。

少しだけ、恐れと迷いが心を包んだ。もし、このまま夢の達成の為に生きるのなら、壮絶な程に走り続けなくては行けない。今持っている多くの事を捨て去らねばならない。

「自分は持ちこたえられるだろうか」

「もし、自分の言っている事が達成できなかったとしたら、多くの人の信頼を失い、惨めな人生を送ることにはならないだろうか」

けれど、その迷いと恐れをぬぐい去るのに、多くの時間はかからなかった様に思う。ここで踏み出さなかったときの30年後の自分を想像してみる。2011年に挑戦しない選択をしたことに後悔し、自分を責めているだろう。


日本人自身が日本人をバカにし続けた1990年代に幼少期を過ごした僕は、日本人が日本に生まれた事を誇りに思い、そして幸せだと思える様な社会をつくりたい、そして自分自身が生まれたこの国と仲間を世界中に自慢したいとずっと思ってきた。この夢に挑戦しない人生など自分にとってはありえない。


その為に、世界一の街を日本につくること。そのシンボルとして世界一のアリーナを建設すること。

そのアリーナにはもちろん世界一のスポーツチームがあって、自分の街を誰もが世界一だと思えるような街。スポーツイベントを通じて街の人々は定期的に顔を合わせ、仲間との繋がりとこの街に生まれた喜びをかみしめる様な街。世界一のスポーツを見るために、海外からも沢山の人が訪れる様な街。僕は人生をかけて、この夢を実現させたい。きっとその中心にはバスケットボールがあって、バスケットボールというテーマで世界を一番を感動させた漫画スラムダンクを超える様な感動がそこにはある。そんな夢を、そんな未来を僕は描いている。


心の底から愛しているバスケットボールを通じて誰かの役に立てる、そんな人生より素敵な人生は今のところ想像もできないし、きっとそれ以上の人生に出会う事も無いだろう。もしもっと素敵な何かに出会うとしたら、その夢が叶ったあと、違う人生に踏み出した時に見えるのかもしれない。

Steve Jobsはその晩年に何を思ったのだろう。彼は描いていた夢は叶えられたのだろうか。叶った先に、何を見たのだろう。数々の偉大な発明を残した彼も、死という生命の最大の発明の中に消え去ってしまった。


3月11日、大きく揺れるビルの中で初めて自らの死を意識した。自然が多くの命に覆い被さって自然の中へと引き戻していく中で、沢山の死がすぐ近くで訪れていることを感じた。いつ、何が起こるかなんて分からない。いつか自分も生命という流れの中に消え行くのなら、あとに続く命に何かを残したい。そして、いつその瞬間が訪れたとしても胸を張って自分の一生を振返れる様にしたい。

もう、戻れない。少しの時間も過去にすがることは許されない。けれど、恐れは無い。いつか自分という存在が無になるのならば、せめて自分の生きた足跡が次の世代につながる様、どんな批判も、どんな困難も未来への糧として受け入れていこう。この目に映る全てのものを挑戦として前に進んでいくのだ。2012年はそんな断固たる決意で突き進んでいきたい。
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2011年お世話になったみなさま、本当にありがとうございました!相談させて頂いたり、実際にサポート頂いたりと、本当に色々な方にお時間を頂きました。そのご支援を無駄にしない様、2012年は行動、実践して、その結果をご報告することで恩返しをさせて頂ければと思っています。2012年もどうぞよろしくお願いします!

2011年12月16日金曜日

僕らの未来を取り戻せ。

世界を悲観する傍観者の声に呑まれてはいけない。オトナ達が作り出した幻想の暗い未来から僕らの未来を救い出すなら今しかない、そう強く、強く感じている。この叫びが、どこか、同じ想いを持つ人に届き、いつか志を共にできることを信じて。

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日本人であること、日本人として生まれたこと。僕はそれを誇りに思うし、幸せに思う。

けれど、ふと周りを見渡すと、政治家をみて日本はダメだと嘆き、 GDPを見て日本はもう成長しないという。テレビや新聞を通じた日本悲観論、日本劣等論に一喜一憂し、ソーシャルメディアはネガティブなコメントで溢れかえる。  

ふと、自分の生活を振り返って見る。そんなに、生活に苦しんでいるだろうか。そんなに不平等だろうか。いま苦境にあるとすれば、よくよく考えれば原因は自分に無いだろうか。

日本ほど物的に豊かな国はない。これは断言できる。日本は世界一物的に豊かな国で、世界一、機会格差と貧富格差のない国だ。 

こんなにも誇るべき国を、一部のオトナ達の扇動によってナゼこんなにも汚されなければならないのか。子どもの頃を思い返してみる。ニュースで日本人が日本を褒めていたことがあった覚えが無い。 僕はずっと子どもの頃から日本人自身が日本を蔑む風潮に違和感を感じてきた。そしてそれだけ問題意識があるなら、文句をいう当人がナゼ行動しないのかと嫌悪感を抱いて生きてきた。 

世界のリーダーと言われたアメリカでは、格差縮小を求める暴動が後を絶たない。欧州危機でヨーロッパ各国では失業者の増加はとどまることを知らず、クリスマスの起源である欧州の街灯からクリスマスイルミネーションが消えた。中東各国では革命の中、多くの尊い命が失われた。実生活が脅かされている他国を見ても、結局は安定した生活を送れている日本がどれほど恵まれているかが分かるだろう。 

日本で物質的な豊かさが飽和してしまったその時、逆に心の豊かさは失われてしまったのかもしれない。だが、これはいつか成長の先に国家が必ず辿り着く場所だと思うのだ。僕たちは経済の飽和の先にある精神的な豊かさを追求する道を探さねばならない。 その道を世界に示すことができた時、日本は世界に歩むべき光を示すことができると僕は強く信じているし、そう考えたら日本の未来は決して暗いものなんかじゃない。 僕ら世代の知らぬ戦後の復興の様に、きっと日本はまた甦ることができる。



傍観者のオトナ達よ。勝手に僕らの未来を汚さないでくれないか。戦後、失った友の命の分も懸命に生き日本を甦らせた偉大なる先輩達の功績に乗っかってきただけの貴方達の言い分はもうウンザリだ。他人を批判するだけしておいて、何も行動しないなんてカッコ悪いことはもうやめようじゃないか。もうそろそろ僕はワカモノ達からオトナ達へとくくられる。けれども、僕は傍観者だらけのオトナ達の世界に足を踏み入れるつもりはない。僕が選ぶのは、未来に向かって歩む行動者の世界だ。 

震災によってやっと僕たちに何が足りないのか、何が本当に大事なのか、僕らは実感することができたんだと思う。行動しなければこの国の中で大切な命が時間とともに失われていく感覚は今まで僕らが経験し得なかったことだ。震災で失ったモノは本当に大きい。けれど、被害を受けなかった人間まで下を向いてはいけない。批判の目、既得権益、些細な体裁にとらわれて国家の再建が遅れていくことは震災の悲劇の再来を意味することになる。

忘れてはいけない。暗い日本の未来は傍観者のオトナ達が勝手に作り出した幻想で、いつだって僕らの未来は 僕ら自身の手の中にある。そして次世代の子供達の未来も、今を生きる子供達の手の中にある。僕らが次世代にするべきことは彼らに未来を押し付けることではなく、彼らが自らの足で立つその日に自らの道を選択できる様、道を切り開くこと。 

先ず僕たちが自分の歩んできた道を誇れる様、精一杯自らの足で今を歩むこと。公明正大を貫き、堂々と胸を張れるような 歩み方をすること。進むべき方向に困難がある時は臆せずに立ち向かうこと。 僕らが僕らの未来を掴んだ先に、きっと次世代へ輝ける選択肢を残すことができると僕は強く信じている。



意志ある人たちよ、今、立ち上がろう。今こそ、僕ら自身の手で僕らの未来を取り戻すのだ。


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日本人が日本を誇りに思えない現状への悔しさを、自ら現状打破へと動き出す意志を、次世代には同じ悔しい思いをさせないという決意を、そんな想いを共有できる仲間とやっと出会うことができました。

充電だけの時間は一旦終わり。これから本格的に動き出します。具体的に近日中にNPOを発足させます。このblogを読んでくれているみなさんに、これからは僕の考えだけではなく、僕たちがとっていくアクションを報告できる様に頑張ります!

2011年12月15日木曜日

Twitterが無くなることはあるのか?「サービスを選ぶ」は「会社を選ぶ」

めちゃくちゃ久しぶりの更新です。

12月15日8時現在、Twitterが調子悪いみたい。facebookと比較するとTwitterの方が不具合の頻度が多い様に思う。多分、それは運営側の能力によるもの。財務情報見てないから規模の差は確実には分かんないけれど、相当社員数・資本規模が違うと思う。運営する会社の能力が違えば、ミスや不具合の量も当然変わってくる。

そう考えると、今後半永続的に使う予定のサービスを選ぶ時はそのサービスの質だけじゃなくって、そのサービスを運営する経営者の能力も消費者は見るべきなんだと思う。googleもAppleもfacebookもtwitterも会社が潰れてしまったら使えなくなってしまう。ほんとにいいサービスだったらどこかが買い取るけど、多分買収先の機能を基に特質が収斂して、被買収先のサービスの受益者は不都合を被る事になるのだと思う。実際、昔使ってたブログの会社が事業撤退して、ブログが無くなっちゃったこともあった。

会社も含めてサービスを選ぶ目、会社が潰れたときのことも考えたバックアッププラン。規制緩和と自由が進めば進む程、「判断」と「選択」の「結果」の責任が全て自分に降り掛かってくる。

もし、googleが潰れたとしたらたぶん、今までの連絡先を全て失いgoogleを責め立てる人が出てくると思うけど、googleは僕らから一銭もお金をとってない(有料サービスも一部はあるけど)。googleから使ってくれなんて営業マンの接待を受けた事も無い。

よくよく考えてみれば、自分の「判断」でyahooでなくgoogleを「選択」しただけであり、根本の責任はgoogleというサービスとgoogleという会社を選んだ自分なのだ。「会社を選ぶ」という隠れた自分の行為がほとんどの人にとって意識されていないというのが現状なのだと思う。

サービスを選ぶ時にそのサービスを生み出す企業や経営者にも目を向けること。TPPなんかで自由化が進み、実力がない企業は淘汰されていく時代にはとても重要になるんじゃないかと思った。

なーんて。昨日、会社の戦略的パートナーの財務分析をしていて、今日は休暇で思いがけず早起きして、ちょっと時間があったのでこんな事を書いてみたりしたのでした。

2011年9月10日土曜日

9月4日Five Star Basketball Camp

NBA、今はbjリーグの解説でおなじみ、月刊バスケットボールの創刊者である島本和彦さんの主催するFive Star Basketball Campに参加してきました!
http://www.hoophysteria.com/5star/index.html

東京開催の時は毎回参加するこのキャンプ。初めて参加してから恐らく5年くらい経ったけれど、そうすると自分より頭二つ小さかった子供が自分より大きくなってたりして!自分のバスケに対する愛情や情熱の原点を再認識する事のできる大事な場所でもあるんです。

これは島本さんに企画統括を任せてもらって開催した09年夏の写真。右から3番目が浜松から来てくれている”ようぶ”(漢字わすれた!)

そのようぶが中学3年生。自分よりデカくなってた!クリニックが終わった後に大人も交えて4on4したけど、さすがにバスケはまだ負けなかったので一安心(笑)すぐに追い抜かれてボッコボコにされるんだろうなぁ。

1対1のファンダメンタルを指導しました。

1対1トーナメントの審判中

 んでもって休憩中に実践で指導!

 超ガチンコでディフェンス!何度も抜かれかけてヤバかった(笑)


っていうか最後ターンされて抜かれた!もちろんガチンコブロックして「ボボォン!」ってやってやりました。

元トヨタアルバルクの阿部理さん

ティンバーウルブスのシーズンチケットホルダーの大野さん(右)とThunderでインターンしていたMorris(左)も参加



持ち前の明るさでちびっ子の心をときほぐしつつも熱くコーチング中。

この後Morrisと1対1勝負して惨敗。。。次は勝つ!


NBAの企画を一緒にやっている鈴木さんも体を張ってコーチング。

バスケ大好き播本さん。僕は播本さんが日本一NBAを愛していると思います。ホントに。

ゴールデンエイジで日立の酒井泰滋と同期で福大大濠をベスト4に導いた田上もコーチング。


今から来年の春の開催が楽しみ!!!

2011年8月16日火曜日

NBAプロジェクト始動!アメリカ出張(3)ThunderスポンサーHertz本社訪問

Wyの計らいで全世界にレンタカー事業を展開しThunderにも協賛をするHertzの本社に行き、協賛関連の責任者であるVice Presidentに30分程度ヒアリングする機会をもらいました!




総括
他のアイコンがない地域こそプロメジャースポーツはその存在感を発揮し、B to Cビジネスにおいては大きなプロモーション、ブランドイメージの醸成に繋がる。その中でも特に差別化が難しく、コスト競争になりがちな業界に有効であると考えられる。アメリカでもスポンサリングの経済性の定量的説明は難しい様であり、あまり明確な回答を得ることができなかった。Vice Presidentの回答からもスポーツが人間形成に役立つという見解は、ほとんどのアメリカ人の共通認識であるという様に思われる



【インタビュー詳細】
Q. 何故Thunderにスポンサーをすることになったか
A. 強豪と差別化するためである。かなり大きな金額(具体的な数字について言及ありましたが、ここでの公開は控えます)をスポンサーしている。資源会社が子会社として空港付近のレンタカービジネスを展開しているが、彼らの資金は潤沢であり、力勝負では勝てない。ゴールの上に看板を出しているが、この前のプレイオフでは18回もテレビに映り、世界中への露出(Exposure)を獲得することができた。中央の液晶スクリーンスコアボード4面のうち2面の看板を買っているが、他の2面が大企業の為、大企業と肩を並べているというプライドを社員に醸成することにも役立っていると考えられる。自然を大事にすることをプロモートするGreen Weekの協賛枠を買っており、自然に優しいブランドイメージの醸成、CSRの観点からも大きな役割を果たしている。

Q. Thunderが来て地域は変わったか
A. 大いに変わった。みなさんもご存知の通り、オクラホマにはあまり売りと言えるものがなかった。イメージと言えばカーボーイ、馬、バイソン等、パッとするものがあまりない。Thunderがこの地域に来たことによってオクラホマという名前が世界中に知られることになったし、オクラホマに本社があることを強みにすることができる。中国にNBAが積極的に展開していることからも中国との接点も持てるかもしれない。

Q. 協賛を行う際にどのように社内を説得し、協賛結果を評価するのか
A. それがもっとも難しい点であり、何度も協賛の提案を否認されたこともあった。評価も難しく、テレビ上に写った回数や、Thunderが勝ち進んだときの高揚感等々から社員の一体感を醸成している、というような説明をしている。

Q. 日本ではスポーツから予算がカットされている。お金を出させるとしたら、スポーツのどのような社会的側面を強調するか
A. Disciplineやチームワークを学ぶ機会を若者に提供できることであり、スポーツ以上にそれらを学べるものを知らないし、それがスポーツの価値だと思う。

以下は、個人的な反省として。
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英語ということもあり、深い議論になるとなかなか伝わらない所があったものの、Wyが適時サポートをしてくれたことによって何とかなった。HertzレベルのグローバルカンパニーのVice Presidentともなればそうそうと話をできる機会がある訳ではないので、「英語力」+「アメリカのスポーツビジネスへの理解」があればもう少し深い話をきけたのに、という悔しい部分もあり。

30分という限られた時間で一般論をきいてもしようがない。価値の高い情報を引き出すには高次元でのビジネス英会話能力が必要な事、それに自分が辿り着くにはまだまだまだ努力が足りないことが分かった。英語をつかって「聞いて内容が理解できること」「日常会話ができること」「深い議論ができること」「交渉で思った通りに相手を動かすこと」それぞれの段階には大きな大きな隔たりがある。ホンキで世界に通用するビジネスパーソンを目指す上で自分にとって必要なことが、バスケを通じて実感・経験できたのは個人的にも大きな収穫だった様に思う。

時系列が前後しますが、次回はThunder Officeの訪問の様子をレポートします!


2011年8月8日月曜日

NBAプロジェクト始動!アメリカ出張(2)ThunderパートナーRadio Station訪問

3日間のオクラホマの旅はてんこ盛りだったので数回に分けてレポートを書きたいと思います。

とりあえず以下がスケジュールで、今回は1のラジオ局訪問をお届けします。

1日目
Los AngelsからOKCへ。ThunderのCommunity RelationのマネージャーのWyの旦那さんのFredric(a.k.a Coach Passion)と合流、そのままWyの自宅へ

2日目
1.Thunderのメディアパートナーであるラジオ曲のプログラムマネージャーを訪問
2. Thunderのオフィス訪問
3. Thunderのチームショップで買い物
4.ダウンタウンで食事とその際にお店のマネージャーにインタビュー
5. thunderのスポンサーのHertzのVice presidentにインタビュー
6. Fredricのコーチしているチームの試合を観戦
7. Fredricのパーソナルコーチングを見学

3日目
8 Fredric, Wyの家族と一緒に映画鑑賞
9. Shown Kempの奥さんに電話して日本に来て欲しいことを説明
10. Fredricのコーチしているチームの試合を観戦
11. FredricとWyにプロジェクトについてのプレゼンテーション
12. WyへのNBAに関する質問
13. FredricとWyのインタビューを撮影

1.Thunderのメディアパートナーであるラジオ曲のプログラムマネージャーにインタビュー

Fredricの粋な計らいで、Western Styleのスポンサーシップやパートナーシップの考え方、コンセプトを知ってほしいということで、Thunderとかかわりのある企業の人たちと30分程度インタビューの時間をもらえることに。

2日目の一発目は、ラジオ局のPerry Broadcasting Companyを訪問し、プログラムマネージャーに3インタビュー。ラジオは、ほとんどのビジネスパーソンが車で通勤するアメリカ社会において大きな影響力を持っており、地域への情報発信として欠かせない存在。



【総括】
Thunderの存在は他の観光名称や特徴があまりないオクラホマにおいてはメディアにとって極めてポジティブな要素であり、Thunderが来たことが多大に良いインパクトを与えているのは疑う余地がなかった。ただし、NBAのマーケットが巨大であり、国際的にも放送される程のプレゼンスを持っているからこそ経済性も社会性も強いインパクトをもたらしたのであって日本バスケに単純に置き換えられるものではない。アメリカは抱える社会問題(本を読めない子供がたくさん存在するといった教育上の必要性、多様性から生じるコミュニティの分離と対立)に対してスポーツを通じてうまくソリューションを提供できているからアリーナの再開発等々の税金が絡んだ公共事業も動いていることも見逃せない事実である。

このインタビューからは、新規クラブチームが事業を拡大していくには地方に有力なメディアプレゼンスの拡大をすること、市民からの支援を得ながら効果的に展開するは地域特有の問題を特定、分析し、その解決に取り組むことが重要である事が考察として挙げられる。



【インタビュー詳細】
質問1
Q. Thunderとパートナーシップを組んだ理由は
A. 音楽を多く取り扱っているが、Thunderはアーティストにとって大きなメディア露出のチャンスとなる。音楽とプロスポーツビのジネスプロモーションの仕方は”人”が中心のビジネスのために大きな類似性があり、音楽の場合、ミュージシャンが販売の際にサイン会をしたり、クラブイベントを開催したりと顧客とのコミュニケーションが販売に大きく影響する。顧客との現実接点を持つThunderはコミュニケーションのVehicle(媒体)として非常に役に立つ。

質問2
Q. Thunderが来て街は変わったと思うか
A. 言うまでもなく大きく変わった。経済的にもThunderが来たおかげで都市部の再開発が大きく進んでいるし、社会性の面でもThunderの選手が読書プログラムをしたり、コミュニティイベントを開催したりとコミュニティに大きな貢献をしている。

質問3
Q. 協賛をするときの予算決めや結果の評価はどのようにしているのか
A. 私の場合はプログラムマネージャーの為に予算決めをするというよりは、プロモーションの依頼があったときに予算をもらい、その中でどのように実行するかという役割を主に担っている。例えばナイキがシューズのプロモーションを依頼してくる際はナイキが全額費用を負担してくれる為、うちの会社が支出をすることはない。ナイキの目的と予算に合わせ、そこでThunderの選手とタイアップすることによって効果を高めたりしている。

質問4
Q: プロモーションの設計をするときに意識していることは何か。フレームワークなどはあるか。
A. クライアントの要望による為、これだと一言でいうことはできないが、例えばナイキの例で言えば Pre-exposure(先行露出)とExclusiveness(排他性)を考慮し、Thunderの選手をうまく絡めることによってプロモーション効果を高めている。新しいシューズを販売に先行してThunderの選手に履いてもらい、ラジオでもそのことを積極的に宣伝する。オクラホマ州のあるショップでのみ先行販売を開始し、顧客の購買意欲を高める、等。

質問5
Q.スポーツはアメリカ社会にとってどんな具体的な機能を持っていると思うか
A. 一つは個人レベルで言えばDiscipline(しつけ、自己統制)を学ぶところであるのに加えて、チームで何かを成し遂げるということを知る素晴らしい機会だと思う。加えて、スポーツを頑張れば名門大学でスカラシップを取れるというような教育との接点も見逃せない。社会レベルで言えばスポーツはSocial Outlet(外部社会との接点)であるということだ。例えば、アメリカではHome Schoolといって子供を学校に通わせずに両親が教育することもできる。その場合、Social Outletを持たないと子供は完全に社会から孤立してしまうが、スポーツでクラブチームなどに参加すれば社会からの孤立化を防ぐことができる。


Fredricが日本式の挨拶を撮りたいといってきかないので、マネージャーさんにもお付き合い頂きました(笑)

ラジオ局の中を見学!


次回はThunderのオフィス訪問をレポートします。休日出勤していた元NBA選手とも遭遇!

2011年8月5日金曜日

NBAプロジェクト始動!アメリカ出張(1)

今、オクラホマシティのThunderのマネージャーで元SuperSonicsインターン時代のマネージャーのWyjuanaの家にいます。

会社の休暇がなかなか確定しないこともあって航空券がギリギリまでとれず、オクラホマ直通のチケットが取れなかったため、昨晩はロスの大学時代の先輩の家に泊めてもらい、今日オクラホマ入りをしました。

【ジャグジー付の先輩の家の中庭】

iPhoneが半壊状態の為、最初は空港でピックアップしてもらえるか不安だったのですが、無事、旦那さんのFredricに会うことができ、オクラホマシティのダウンタウンやThunderのホームコートに連れて行ってもらって今は落ち着いているところです。Fredricによると、オクラホマシティはThunderを連れてくることをきっかけに都市開発を進めているそうで、Thunderが来てからかなり街並みも変わったようです。ただ、まだチャンピオンシップを戦うにはチームも都市もまだまだ整備が必要だそうで、FredricいわくまだオクラホマシティとしてNBAのチャンピオンになるには準備が足りないといっていました。



【アメリカに来たらお決まりの馬鹿でかいハンバーガーとスイーツ】

残念ながら今はNBAはロックアウトしているため、NBAプレーヤーとは会えないのですが、Thunderのビジネスパートナーと合わせてもらったり、Fredricの指導している姿を見せてもらったりと、色々といい経験ができそうです。

 【WyがくれたThunderがPlay offカンファレンスファイナルまで行った時のオリジナルTシャツ】

【Sonics時代のKDのサイン入りユニフォームをバックにSonicsの複数選手のサイン入りボールを持ち、ThunderカンファレンスファイナルオリジナルTシャツを身にまとい、さらにバスパンもSonicsのオーセンティックというNBA尽くしの一枚】

Thunderのパートナーに会わせてくれるというのも、どういう戦略でアメリカのスポーツビジネスが成立しているか、実際のスポンサーに会って、スポンサーをするメリットやその効果について自ら聞いて理解してほしいからという何ともナイスな計らいです。今後、NBA関係者と交渉していくにあたってかなり有意義に経験になるに違いありません。

色々なものを持ち帰ってこられるよう、このチャンスをモノにしてきます!

2011年7月31日日曜日

NBA選手を日本に連れてくる為に、アメリカにいってきます!

今週、会社の有給を取って3日水曜日の深夜からアメリカのオクラホマシティに行く事になりました。時差があるので同日3日に18時にロスに着き、一泊した上で4日にオクラホマシティに入り、7日早朝にオクラホマシティを出て8日の昼に日本に帰る予定です。

僕は今から約5年前、Oklahoma City Thunderの前身であるSeattle Supersonicsでインターンしていましたが、当時の上司の旦那さんがワシントン州では影響力のある人で、NBAの選手を日本に連れて行って事業をしたいと持ちかけて来た事がきっかけでした。今も当時の上司はThunderの地域貢献部門で働いており、旦那さんも転居した為オクラホマシティに行く事になったわけです。

【Sonicsインターン時代にサポートをしたニック・コリソンのクリニック】
〈内容は極めてファンダメンタルで特段特別な要素はなかったが、一番すごかったのは熱心なボランティアスタッフ〉
〈NBAは華やかさだけに支えられているのではない。子供達に必要なのは必ずしも完璧なスキルのお手本ではないのだ。ホンキで一人一人に向き合い心の底から彼らの成長を願い接することを通じて、子供達は人との繋がりの大切さを学びながら成長していく。彼らの様に現場に熱く高い志を持つ人間がアメリカ各地にいるからこそ、NBAの市場は成立しているのだ。〉

今回の旅では具体的にNBA選手に会って打ち合わせる予定だったのですが、残念ながらロックアウトに突入してしまったことから不可能になってしまいました。上司は今もNBA正社員である事から選手にコンタクトを取ることは禁止されているのです。その為次回以降、ロックアウトが解消された後の旅でNBA選手とは会う事になります。

NBA選手を呼んだら日本のバスケがもっと盛り上がるはず、そう思う人はバスケファンは沢山いると思います。NBAの選手を呼ぶにはNBAの権利関係、そして高額のコストをクリアしなければなりません。アメリカ側もNBA選手が行けば日本企業はスポンサーを出すだろうと思っている部分があると思います。しかし、日本はバスケットのマーケットが小さく日本企業にとっても広告宣伝効果は見込めず、NBA本体にとっても日本にNBA選手を連れて行くメリットはあまり有りません。もしかしたら知り合い全員に土下座して自分も身銭を切って、NBAにも秘密でこっそりやれば一回呼ぶ事はできるかもしれません。でも継続性が見込めないなら意味は無いと思っています。きっと、これまでのスポーツイベントの思考回路では、解決策を見いだす事はできないでしょう。創造力豊かなソリューションの立案が必要になってきます。

その解決策の先を社会性に求めようと思ってますが、日本のスポーツ界の社会貢献事業は「夢」というテーマ以上のものを合理的に社会解決のツールとして殆ど打ち出せていないように思います。夢は確かに重要ですが、それだけではこの不景気では企業の懐からお金を出す理由にはなり得ないと思うのです。

NBAと親和性があるもので日本が抱えるのは、英語教育含む国際コミュニケーション、コミュニティ意識の希薄化と成員の多様性の低さ、そして大震災からの復興だと思っています。かならずしもチャリティーにこだわらず、企業の研修費等も絡めたビジネスとしての資金集めも考えようと思っています。

日本側が抱える社会問題と大義名文、アメリカ側が求めるもの、今回は第1弾として両者の考えにズレが生じない様、相手の本音を聞ける様、顔を突き合わせて確認してきたいと思っています。

皆さんに、いい結果報告ができる様ちゃんと成果を持ち帰ってきます。楽しみにしていて下さい!

2011年7月27日水曜日

スポーツの価値発信の新たな可能性~スポーツとコミュニティ~(2)

しばらく時間が空いてしまいましたが、大学生の時にHOOP HYSTERIAに投稿していた記事の前回の続きです。

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日本の場合はどうでしょうか。日本に住んでいるのはほとんどが日本人。また日本人はほとんどが無宗教であり、ゲイやレズビアンに対する偏見の目は根深いものがあります。アメリカ人に比べると日本人は同質性が全体的に強いため、もともとのバックグラウンドというよりは、スポーツそのものがきっかけとなってコミュニティを作ることが多いように感じます。初等、中等教育で部活動は大きな役割を成し、その大半はスポーツです。中高の部活を通じて一生の友達を得たという人も数多くいるのではと思います。その後の大学や企業内でも、高校卒業後、部活動には関わらないがそれでもスポーツを続けていたいという人々が数多く居り、プレーするために自発的に仲間を集め様々なコミュニティを作っています。こういったコミュニティ形成のスタイルは依然として根強く日本社会に定着しています。このように、スポーツは日本のコミュニティ形成において非常に重要な役割を担っています。またコミュニティを形成することによって、「見えざる価値」を生み出し、日本の社会を支えてきたのです。

その一方で、現在問題となっているのが少子高齢化、財政難によるスポーツに関する国の予算の大幅なカット、そしてそれに伴ったスポーツ自体の縮小です。事実、日本のスポーツは、施設の維持や、施設の従業員の確保などにおいて、国の予算に大きく依存し、低料金でサービスを提供してきました。税金を必要以上に浪費していた事実もあるようです。ある意味カットは当然のことかもしれません。しかし、ここでの問題点は、地域自治体が政府から自立した運営をするのに充分な方法論や経験を確立するのを待たずして、急速に予算のカットが進んでいることです。これらが影響してスポーツの運営に支障をきたし、コミュニティが減少するなどの事態が起きた場合、地域社会の結びつきや生活環境に悪影響をきたすおそれがあります。予算カットを主張する側に「スポーツをやらない人がいるのだから、スポーツに関してはスポーツをする人間だけがお金を払うべきで、全く税金の投入はすべきでない」という極端な意見がまれにあります。もちろん一部納得できる部分もあります。しかし、コミュニティの説明で述べたように、スポーツをしていない人でも、間接的にスポーツによるメリットを享受している可能性は充分にありえるので、必ずしも現在スポーツをしている人だけが資金を全て負担すべきという主張が理にかなっているとは思えません。

スポーツが予算カットの矛先にされたように、スポーツの立場が日本社会において比較的弱い立場にある理由の一つは、スポーツの価値が依然として多く「見えざる価値」を含むということです。価値が不可視のものであり、感覚的なものであれば、「スポーツ愛好家の単なる主観的な主張だ」と批判を受けても、反論する手立てがありません。これは「スポーツ」という研究分野が日本で確立されていないことの結果でもあります。しかしそれが日本スポーツ界の現状です。現在のスポーツの見えざる価値を、「測量可能な価値」にし、スポーツの社会的な必要性をアピールすることがもっと必要なのです。税金を投入されたとしても、有効活用した結果それを上回る経済効果を生み、しかもそれを証明できれば問題ないはずなのです。スポーツの存在によってどの程度地域の積極的な活動を生み出し、お金と労働力が削減されたのか。どれほど健康に寄与し、保険料の削減に貢献したのか。これらは一例に過ぎませんが、スポーツの価値を誰もが共有できるように数値化し明確化するのは必須だといえます。

あいまいな価値を「数」というものに置き換えて表現するのは、困難な作業であることは間違いありません。しかし、既に研究の進んでいるコミュニティという価値尺度からスポーツを見つめなおすことにより、スポーツの見えざる価値を測定可能な価値へと転換することが容易になり、スポーツの価値発信を新たな次元へと推し進めることができるのではないかというのが私の主張です。

次回はその数値化に関する実際の取り組みについて、近年よく話題に上がる総合型地域スポーツクラブの例に触れながら解説していきたいと思っています。

それではまた次号。


  

2011年6月26日日曜日

スポーツの価値発信の新たな可能性~スポーツとコミュニティ~(1)


また、シアトル留学中にHOOP HYSTERIAの会報に書いた記事を転載します。

震災後、コミュニティの存在が見直されていることからも、スポーツとコミュニティの関連性は今後もスポーツを考えていく上では重要な事柄だと思っています。

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皆さんこんにちは。今月はシアトルに悲しいニュース。シアトル スーパーソニックスがオクラホマの企業に買収されてしまいました。縁あってシアトルに来ることになったので、ソニックスの熱狂的なファンになるぞ、と渡米前に意気込んできた私にとって、とてもショックなニュースでした。ソニックスのキーアリーナの前や街中のお店などで、反対の署名運動やポスターがちらほら見られますが、将来的に移転は避けられないように思います。

さて、今回は前回を引き継ぎ、バスケット限定の枠から少し遠ざかって、スポーツがコミュニティに与える影響について述べたいと思います。スポーツとコミュニティの関連性については日本では比較的近年注目され始めた概念です。さらにスポーツを通じて作られるコミュニティの形は、日米で大きな差異があり、且つ、日本のスポーツを考える上で非常に重要な位置を占めていると考えています。今回は今までのトーンとは少し変わって、スポーツをより価値あるものとして証明していく必要性について述べます。

まず「コミュニティ」という言葉について説明します。コミュニティという言葉はカタカナで表現されていることに象徴されるように、元々は日本に無かった概念です(正確にいうなら、同様の事象・概念はあったが、英語のCommunityと全く同義のものは日本に言語として存在しなかった、ということと言った意味合いであると補足しておきます)。とても使いやすそうな響きですが、一見そのように見えて実は曖昧で認識の違いを生みやすいので、ここでは「①共通の目的や、趣味などを通じて②自発的に形成された③社会的集団」と定義しておきたいと思います。例えるなら、Hoop Hysteriaは①バスケットボールへの愛を共通点とし、②誰からの強制力も無く島本さんを中心に自発的に発生した、③暗黙の了解にて良識と思いやり、そして役割を持って支えあう集団であると言えるでしょう。

さて、コミュニティと聞くと、何を思い浮かべるでしょう。サークル、地域の子供会、スポーツ少年団、様々だと思いますが、コミュニティの果たす役割、と聞かれるとどうでしょう。あまり明確なイメージを持つ人は多くないと思います。実は、コミュニティは「見えざる」大きな価値を持っているのです。その価値の理由は「自発性」であり、自発性の構成要素は大きく3つであると言われています。1つ目は、お互いを信じあうことによりお金や労働力の代わりの役割を果たす「信頼」。例えば、お隣さんを信頼していれば、旅行の際に子供を預けられるかもしれません。その場合、ベビーシッターを雇う費用を払わなくて済むわけです。2つ目は、様々な交流や情報交換がなされる「ネットワーク」。ネットワークは人間に肉体的、精神的安定をもたらします。打ち溶け合える友達がいるのは健康な生活にとって重要なのは明らかですよね。また、バスケットのボランティアをしたいと思って島本さんに相談したら、とても良いボランティア団体を紹介してもらった、これはネットワークの効用の一つです。3つ目は強制的に定められたルール無しに、お互いを支えあったり、ルールを守ったりする「規範」。まとまりのあるサークルなどは誰の指示も無しに、さっと練習後にモップがけをしたりしますよね。また信用している人の前では、信用されるような行動をとろうとするのが一般的な人間の傾向です。PTAによるパトロール、子供会の清掃活動、無料の子育てセミナー、地域の大運動会。地域の複数のコミュニティが様々に影響しあって、時にこれらのような大きな活動を生むのです。これらの例はコミュニティの3つの価値が、お金を稼ぐという目的を伴わずして「自発的」にものごとを解決した例です。何でもないようなことに思えて、実はこのコミュニティの役割を全てお金によって解決したとして仮定して換算すると、莫大な資金になるといわれています。人間にとってコミュニティは必要不可欠なものです。学校経営や非営利組織の分野では特に注目度が高く、コミュニティの役割は研究として確立しつつあります。

さて、前号でも軽く述べたように(本ブログ上ではここで指す”前号”の記事はまだ掲載していません。大学にスポーツサークルが無い、と言った類いの話です。以後掲載します)、スポーツとコミュニティの関連性については日米間に大きな違いがあります。

まず、アメリカでは前号で述べたように、スポーツがいつでもどこでも楽しめる環境が整っているために、スポーツのためだけにコミュニティを作る必要が日本ほどありません。誰かが代表になりサークルを作って管理、運営をするという面倒なことをするよりは、自分がスポーツをしたいときにコートを訪れて、ピックアップゲームを思う存分楽しみ、満足したら帰宅、というのが一般です。

しかし、それにも関わらずアメリカには日本よりも遥かに多様なコミュニティがあります。それは「人種の坩堝(るつぼ)」という言葉に象徴される、人間の多様性に起因しています。アメリカは国籍、人種、宗教、セクシャリティなど、非常に多様性の富んでおり、それぞれ、とても強力なコミュニティが必ずと言っていいほど存在します。お互いの共通点に共鳴しあうことにより、様々な場面でお互いを支えあっているのです。中国人、ラテンアメリカ、黒人、キリスト教、イスラム教、ゲイ、レズビアン、もちろん日本人のコミュニティもあります。その結束は日本では考えられないほど強く、また活動的です。アメリカの場合はスポーツを通じてコミュニティを作るというよりも、もともとあったコミュニティからスポーツチームを作るという例が多いように感じます。アメリカでは、既存のコミュニティから、それらのコミュニティの結束を強める手段としてスポーツが選ばれるといった傾向が強いのだと思います。


  


続きはこちらから



2011年6月17日金曜日

「組織」と「想定外」

2011年6月16日の日経朝刊から。東京を直撃するM7.3の地震は30年内に70%の確率で起こり、想定損失は112兆円という。今すぐ日本が大きく変わらないと、どうやら関東の人間に未来は無い様だ。 信憑性は分からないが、この数字が嘘でもいいと思う。一人一人が当事者意識を持ち、日本が変わるきっかけになるならば。

メディアは政府を叩き続ける。遅かれ早かれ管政権は確実に退陣するだろう。しかし、誰がリーダーになってもかわりやしない。もはや政府がどうこう言っている場合ではないのだ。そもそも今回の事態を誰もが納得できる方法で解決することなど不可能だ。今回の「想定外」は恐らく人間一人が扱えるキャパシティを超えている。

言葉の遊びではないが、想定外の事態を既存のルールが想定できる訳はない。組織はルールの成文化によって成り立つ。ルールを超えようとするとき、その責任は組織に属さず、個人に跳ね返ってくるから個人は怖くて動けない。組織として動けるようになるにはルールを変えるしかないが、ルールは未来の行動に大きく影響を与えるため、例外をルール化してしまうと大きな弊害が発生することがある。そうやって未来に起こりうる弊害をあれこれ想定しているうちに、大切な時間、大切な命が失われていく。

想定外に組織は対応できないのだ。想定外が全てを変えるこの時代に組織に未来を託すこと自体が間違いなのだと思う。リーマンショックが起きたとき、その「想定外」を「ブラックスワン(映画のブラックスワンとは無関係)」というふうに表現した本が流行ったこともあった。

想定外を超えるのは、結局は個々人がバラバラの情報から真実を掴み方向性を見いだす適時適切な状況判断力、利害を超えたコミュニティによる相互補助の力だと思う。 結局は個人が強くなること、生きる上で必要な仲間を自分で作ること、その総体でしか日本は次に来る危機を乗り越えられないのではないか。

人任せの体質がこの日本を蝕んでいく。少しずつでいい、個々人が体を動かし、現場から感じ、現場から学び、日本の未来の為に行動を起していくこと。その積み重ねでしか日本は変わっていかないのではないかと思う。

だからこそ、まず自分自身が動き続けること。現場を見て、動いて、そして学んだものを基に常に自分を変化させていくこと。それを大事にしていたい。













2011年5月15日日曜日

【第2回NBAインターン×総合商社懇親会】開催のお知らせ

応募を締め切りました。応募ありがとうございました。応募頂いた方には数日後にお店等詳細決定の上ご連絡致します。

今年の2月18日に開催した第1回懇親会の後もブログの意見投稿用のアドレスやTwitter上で「NBAでのインターンの話が聞きたい」「総合商社での仕事の話が聞きたい」という声を頂いていているので、第2回懇親会を開催したいと思います。

参加希望の方は以下に参加要領を記載しますので参加表明をお願いします。
主に学生向けですが、社会人の方も大歓迎です。また、前回の懇親会で聞きたい事が未消化だった方も是非ご参加下さい。

~NBAインターン×総合商社懇親会~

【目的】・NBAを初めとしたスポーツビジネス界の現状について興味のある方に情報提供をする
         ・総合商社に興味を持ってくれている学生への疑問に応える
         ・学生の就職活動一般に対して疑問・不安を解消する手助けする
         ・集まってくれた人同士の繋がりを作る
【日時】5月27日(金) 19:30(2,3時間程度)
【場所】東京駅付近
【対象】主に学生・若手社会人(特に縛りはありません)
【費用】3000円(食事の代金そのままです。多分定額のコースにします)
【形式】居酒屋等で食事をしながらざっくばらんに。
【応募期限】5月22日(日)
*会社の業務の状況によっては延期になる可能性があります。
**出欠の取り纏め後、5月24(火)頃に場所等詳細をご連絡します。

以下フォーマットに記載の上、出欠取り纏めのアドレス
まで応募お願いします。

***応募フォーマット****

メールの題名:NBAインターン×総合商社懇親会参加希望(+ご自身の名前)

-メール本文-

名前(フリガナ):
所属:
学年もしくは年次:
年齢:
好きなスポーツ:
専攻もしくは専門:
本ブログを発見した理由、若しくはTwitterをフォローした理由:
聞きたいこと、興味があること:
将来の夢、目標、社会人になって実現したいこと:
その他筆者に一言:

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応募お待ちしてます!

2011年4月25日月曜日

震災前、震災後。

2011年3月11日。目の前の世界が変わってしまった。そう考える人は僕だけではない気がする。世界が変わったのか、モノの見方が変わったのか、自分が変わったのか、分からないけれど、確実に何かが変わった。

僕らは長い歴史の連続の中にいて、その一瞬の輝きでしかない。そして、自分の努力とは無関係にその輝きは、いとも容易く吹き消されてしまうものだということ。

無宗教の僕らに信じる神様はいない。死の危険にさらされたとき、どんなに祈ろうとも誰かの神様は僕らを助けてくれない。だからこそ、死の淵にさらされたときには信じるものは仲間しかいない。



ただ、それ自体は憂うことでもないとも思うのだ。



懸命に生きた輝きは、次世代の道を照らす連続へと繋がる。加えて言うなら、言葉を与えられた人間は物理的に遺伝子としてだけでなく、形として仕組みや思想を次世代に遺す事さえできる。仲間を心の底から信じることができれば、宗教を持つ人が神と位置づける様な心の存在を、生きている間に肌で触れて温かさを感じることができる。

起こってしまったものは変わらない。そして日本がどうあろうとも世界は止まってはくれない。きっとこの震災の本当の問題はゆっくりゆっくりと姿を現し、日本社会全体に大きな挑戦を突きつけるだろう。

この後にどんな大洪水が日本を襲おうとも、僕は日本人として日本と共にありたい。これから忍び寄る問題を日本が解決できないなら、どの国に行ったって同じだと思うのだ。日本ほどに苦難に耐え、隣人を信じられる国など無いだろう。もし、日本が証明できないなら、どんな国だって同じような困難を乗り越えることなどできないだろう。

グローバル化の潮流の中でもはや時代錯誤の捉え方かもしれないが、僕は「日本人」として胸を張って、強く生きていきたい。


最近、そんなことをずっと考えている。

2011年3月18日金曜日

大神(WJBL)×竹内(JBL)×志村(bj)共同の災害支援活動 一緒に応援しませんか?


このブログを読んでく下さっている全ての方々へ


未曾有の危機に、日本全体が揺れています。先ず、このブログを読んで下さっている皆さんご自身とそのご親族、ご友人が無事であることを心の底からお祈り申し上げます。


今、僕らにできること、それは恐らく節電と寄付、そして被災していない人間が再生に向かって一致団結し前を向くことだと思っています。そこで、このブログを読んで下さっているみなさんに告知と提案です。


日本女子代表キャプテンでWNBAプレイヤーでもある大神(おおが) 雄子さん、同じく日本男子代表でNBAのサマーリーグにチャレンジをした竹内 公輔くん、そしてbjリーグで活躍し大震災が直撃した仙台出身の志村 雄彦さん、この三人が声を掛け合い災害支援金集めの呼びかけを行っています。


「TEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震災支援」


支援金集めのWebサイト: http://justgiving.jp/c/4783
大神雄子さんホームページ: http://www.ohgayuko.com/
竹内公輔くんホームページ: http://www.kosuketakeuchi.com/
志村 雄彦さんホームページ: http://blog.livedoor.jp/takenoko0214/


僕はこの活動の趣旨に強く共感し、この活動を通じて皆さんと一緒に東北に向けて1円でも多い寄付を届けたいと思っています。みなさん、以下のことを一緒に実行してきませんか。
(1)本Webサイトを通じての寄付
   同じチームのメンバーとして寄付を集める人間としての立候補でも構いませんが、
   寄付だけであれば5分でできます。(ブログの末尾にシステム操作方法を記載してあります)
(2)ブログ、Twitter、Facebook、mixi、メールを使った自分自身のネットワークへの発信


私の今回の呼びかけの主旨は以下の2点です。
(1)バスケを愛する人への寄付窓口の提示・集約化、及び情報発信により寄付の絶対額を1円でも増加させる
(2)被災・被災していないを問わず、バスケを愛する全ての人に被災への貢献の実感や希望、バスケットを愛する人間同士の一体感・連帯感を生み出す


僕のブログの読者のみなさんと一緒にしたいこと、それは寄付を通じて被災者に救済の手を差し伸べることが第1であり、他の寄付活動と変わりありません。しかし、今回の取り組みを通じて一緒に支援をすることでバスケットボールを愛する人の全ての人の寄付行動の促進と、前に進む希望を共有することができると思うのです。


今、日本バスケットボール界は内部で統制がとれておらず、こういう事態に業界のリーダーシップを取る人間がいません。プレーヤーも一人一人の影響力は小さく、MLBで活躍するイチロー選手、インテルの長友選手、陸上の為末さんといったバスケ愛好家以外にも分かりやすいスターが日本バスケ界にはまだ確立されていません。


そんな中、バスケ選手の個人的な寄付の取り組みがバラバラと始まっていますが影響力は大きくなく、寄付する個人としても貢献している実感があまり沸かないような状態にあります。bjリーグの相次ぐ試合中止、JBL、WJBLに到っては決勝直前に全試合中止が決定し、災害に追い討ちをかけて多くのバスケファンが落胆しています。


この大神さん(WJBL)と公輔くん(JBL)志村さん(bjリーグ)のリーグの垣根を越えた取り組みを、日本バスケ界を代表するものと位置づけて寄付を集約し、分裂したリーグもチームも選手も協会も世代も何も関係なく大きな寄付が集まれば、バスケを愛する人全ての大きな希望になり、皆で手を取り合って日本全体が前を向いて行こうとする一歩に繋がると思うのです。


いまのところ、
試合が中止になったチケットの分を寄付される方
両選手や両選手が所属するチームのファンの方
バッシュ購入費を寄付に充ててくれた方
スラムダンクの著者である井上雄彦先生
日本代表であり公認会計士試験に受かった岡田優介選手
リンク栃木ブレックスの町田洋介選手
富士通レッドウェーブの立川真紗美選手など
立場は様々ですが、バスケを愛する人達が寄付に協力してくれています。


以下は一緒に活動して下さる方への提案です。


(1)本Webサイトを通じての寄付、チームンメンバーとしての登録
・私のブログを見てくださっている人の仲には軸足がバスケ業界で無い方もいらっしゃると思います。寄付時にコメントが書けますので、逆にそのことをアピールして下さい。  バスケ業界以外の人も寄付してもらえたことは、バスケを愛する人にとって勇気になります。
*サーバーが込み合っている為反応しないことがありますので、その際は更新ボタンを押してみて下さい。
(2)ブログ、Twitter、Facebook、mixi、メールを使ったご自身のネットワークへの発信
・Twitterやブログに単に文章を転記するのではなく、ご自身の想いも書いてください。より多くの人の心を動かすには大神さん、公輔くん、志村さんの言葉だけではなく、皆さんご自身の言葉で語りかけること、呼びかけることが必要です。


(以下は補足情報です。ここまでの説明に違和感があったり、寄付の判断をする上で
 足りない情報がある方は以下を読んでみて下さい。)


・本活動は災害支援のNPO(CIVIC FORCE)に直接寄付されます。
 Civic Force ( http://civic-force.org/about/index.html
・本活動は為末大さんの呼びかけでWebサイト上に作られたTeam Japanの活動の一つとして
 Webサイト上はカテゴライズされています。
・各選手、bjリーグのチーム夫々がやっているのだから、その個々の活動に任せればいいという
 意見もあるかもしれませんが、日本バスケ界の寄付のポテンシャルを網羅するには不十分であり
 分散している分かりづらさや、結果の見えづらさが寄付行動を抑制していると考え、分かりやすく
 「バスケといったらここ」という寄付の窓口が必要と考えます。Jast Giving Japanは寄付された
 額がタイムリーにアップデートされており、ランキングもあることから絶対値と相対値からも
 結果が分かりやすいツールであり、この取り組みが一番可能性が大きいと考えています。
・個人で寄付を展開する選手の活動を否定するわけでは一切ありません。心の底から応援している人が寄付活動をしていたら、その方に寄付を託すことに僕も賛同します。僕も他の活動にも寄付をしました。どれに寄付するか迷うのならば大神さん達に託すのが一番効果的ではないか、そういった考えです。個人で展開する方とも相乗効果で1円でも多く寄付を集めることが一番重要と考えます。


僕もこの取り組みを通じて寄付を実行しました。もしバスケ業界以外に軸足を置く方がこの取り組みを通じて寄付をしていただけたなら、僕もその方の軸足を置く業界を通じた寄付を必ずします。


<寄付の仕方>
1.ファンドレイジング・サイト「Just Giving Japan」のTEAM JAPAN バスケットボール 
  東日本大震災支援( https://justgiving.jp/c/4783 )へアクセス
2.「このチャレンジに寄付する」を選択
3.必要事項を入力
4.寄付をする


<チームメンバーとして寄付を集める>
1.ファンドレイジング・サイト「Just Giving Japan」のTEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震
  災支援( https://justgiving.jp/c/4783 )へアクセス
2.「一緒にチャレンジする」を選択
3.「Myページ」に必要事項を入力
4.「新しくチャレンジを作成」を選択
  支援先団体がCIVIC FORCEに自動的になっているか確認
5.必要事項を入力
6.寄付する


<メールで拡散する際の例文>
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大神雄子選手(WJBL/JX)と竹内公輔選手(JBL/アイシン)と志村雄彦選手(bj/仙台)が「Just Giving Japan」を通じて募金活動「TEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震災支援」を開始しました。


3選手ともリーグが違いますが、予定していた試合は中止になりました。しかし、日本バスケ界として今できる事をしようと、誰でも参加できるインターネットを通じた募金活動を呼びかけています。


今こそ、協会、リーグ、地域、世代、全ての垣根を越えて日本バスケが一つとなり、東北を支援する時です。その為には皆さんの協力が必要です。被災していないファンも、我々が一つになろうとする姿に勇気付けられるはずです。


金額の大小は関係ありません。趣旨に賛同して頂ければ5分あれば寄付できますので、コメントを添えて東日本大震災支援のために皆さんにもご協力頂ければ幸いです。また、周りの方にもぜひお声かけください。


★募金方法
1.ファンドレイジング・サイト「Just Giving Japan」のTEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震災支援( https://justgiving.jp/c/4783 )へアクセス
2.「このチャレンジに寄付する」を選択
3.必要事項を入力(クレジットカード情報等)
4.寄付をする
*選手の方は、バスケファンを勇気付ける為にもできる限り実名でお願いします。


★Twitter用(タグ:#TJ_Basket)
個人のメッセージに加えて
募金活動「TEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震災支援」
https://justgiving.jp/c/4783 #TJ_Basket


例)
バスケット選手としていまできることを。
募金活動「TEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震災支援」
https://justgiving.jp/c/4783 #TJ_Basket


予定していたチケット代を寄付します!
募金活動「TEAM JAPAN バスケットボール 東日本大震災支援」
https://justgiving.jp/c/4783 #TJ_Basket
--------------------------------------------------------------------------------


今こそ、バスケ界が一つになるときです。みんなで協力して東北に支援を届けましょう!


田中 裕之

2011年3月9日水曜日

3月9日(水) 19:00 J Sports 2にHoophysteriaメンバーが参戦!

39日(水) 1900 J Sports 2
J SPORTS HOOP! 10/11 NCAA Basketball
Arizona vs Washington
(再放送 同日26:00 J Sports ESPN 1018:00 J Sports 2
上述の放送でHOOPHYSTERIANCAA会合「フープサミット(Ryzmさんへのリンク)」のメンバーが番組内のMidseason Awardというコーナーを担当します!メンバーの独断と偏見で今期ここまで頑張った選手・チームをピックアップするらしいです。僕もこのサミットには一度参加した事がありますが、マーチマッドネス以上の狂気でした。

ちなみにUniversity of Washingtonは僕が1年間留学したときに行っていた大学で、ネイトロビンソンや、ブランドンロイの出身校でもあるのです!僕はケーブルテレビが家にないのでみられません。。。誰か録画を貸して下さい。。。

皆さん、ご都合つけば是非見てみてください!

2011年2月16日水曜日

始動!NBA in Japan プロジェクト(仮)

Twitterではそれとなく告知をしていましたが、NBAの選手を日本に呼んでイベントを行うプロジェクトの企画立案を本格的に開始しました。

現在は個人的な繋がりがあり、且つ何かしらの専門性、ネットワークを持っている人を中心にキックオフミーティングを何度も繰り返しているところです。最終的には日本選抜V.S. NBAの選手のエキシビションマッチ+社会貢献イベントの開催を目指しますが、いきなりはもちろん無理なのでクリニックから初めて少しずつ企画規模を拡大していこうと思っています。

【第一回キックオフミーティングの様子】




本企画は全て非営利、プロボノ(プロボノとは)の力だけで行うつもりです。(もちろん協賛等は企業にお願いします。)

尚、収拾が付かなくなるので本件に関する質問、運営メンバーへの参加希望は現段階では面識の無い方からは一切受け付けません。blogメールアドレスから質問いただいても返信は致しません。特に秘密にしたいわけではなく、僕のキャパシティの関係上全ての質問に回答するのは不可能だからです。今後、質問の受付と運営メンバーの募集は別途告知いたします。

皆さん楽しみにしていて下さい!


2011年2月3日木曜日

【NBAインターン×総合商社懇親会】開催のお知らせ

締め切りました。合計14名の方から御応募頂きました。沢山のご応募ありがとう御座いました。第2回も開催予定ですので、今回応募に間に合わなかった方は次回の参加をお待ちしています。

ブログの意見投稿用のアドレスやTwitter上で「NBAでのインターンの話が聞きたい」「総合商社での仕事の話が聞きたい」という声を多数頂いていているので、懇親会を開催したいと思います。

参加希望の方は以下に参加要領を記載しますので参加表明をお願いします。
主に学生向けですが、社会人の方も大歓迎です。


~NBAインターン×総合商社懇親会~

【目的】・NBAを初めとしたスポーツビジネス界の現状について興味のある方に情報提供をする
         ・総合商社に興味を持ってくれている学生への疑問に応える
         ・学生の就職活動一般に対して疑問・不安を解消する手助けする
         ・集まってくれた人同士の繋がりを作る
【日時】2月18日(金) 19:30(2,3時間程度)
【場所】新宿・渋谷付近
【対象】主に学生・若手社会人(特に縛りはありません)
【費用】3000円(食事の代金そのままです。多分定額のコースにします)
【形式】居酒屋等で食事をしながらざっくばらんに。
【応募期限】2月11日(金)
*会社の業務の状況によっては延期になる可能性があります。

以下フォーマットに記載の上、
bloghirotanaka@googlegroups.com
まで応募お願いします。

***応募フォーマット****

メールの題名:NBAインターン×総合商社懇親会参加希望(+ご自身の名前)

-メール本文-

名前(フリガナ):
所属:
学年もしくは年次:
年齢:
好きなスポーツ:
専攻もしくは専門:
本ブログを発見した理由、若しくはTwitterをフォローした理由:
聞きたいこと、興味があること:
将来の夢、目標、社会人になって実現したいこと:
その他筆者に一言:

--------------------------
応募お待ちしてます!

2011年1月30日日曜日

日本のバスケにもっと自由を。

日本のバスケには自由が少ないと思う。心の底からバスケを愛してしまった結果、逆に納得のいかない人生を過ごしてしまう人もいるのではないかと思う。僕自身バスケに足を取られ、危うく納得のいかない大学生活になってしまうギリギリのところまでいった。

日本でバスケとともに歩むという事、その先にある希望に満ちた選択肢は、多いとは言えない。そう強く感じる出来事が最近あった。

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bjリーグの東京アパッチのボランティア後、ボランティアの参加者と飲み会を開催したら、学生が沢山参加していた。たまたま、隣に座った大学一年生がNBAでの経験を聞きたいと色々話すなかで、その学生がボソッと漏らした。

「このまま学校にいると、満然と四年間が流れてしまって、何も残らない四年間になってしまう気がして怖いんです」

その学生は名門大学で、傍から見れば羨ましい学校生活を羨まれるような立場にいる。今の学生を襲う不安感とは、きっとこういうことなのだろう。輝かしい選択肢や、充実した毎日が目の前にある時に人間に起こる現象は「迷い」だ。しかし、目の前に未来が見えない時、人間が感じるのは「恐怖」なのだと思う。大学生になれば、義務教育の延長である受験から開放され自分で選んだ専門の中で学生は好きなことができる、輝かしい未来を描ける、、、ハズだ。そうあるべきだ。しかし、今の日本の高等教育はそうなっていない。

大学にはいれば、使えるかもわからないマクロ経済だの法律体型だのを教授が黒板に書きながら一方的に話すだけで、何が自分の役に立つのかサッパリイメージが湧かない。金太郎飴しかできない教育の中、学生は就職活動をするタイミングで自分にアピールできる武器が殆どないことに気がつく。就職活動が早期化する中で、その現象はますます加速するだろう。
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日本には自由が少ない無いと感じるのだ。物質的な欲望は満たされ、不足するものなど殆ど無いハズにも関わらずだ。自由とは、今与えられているものが多いか少ないかによって決まるのでは無い。これから自分に迫ってくる未来を自分の意思で決めることができるかどうかによって決まるのだと思う。それはお城の中のジャスミン姫が庶民の暮らしに憧れるのと同じだ。だから自由の大きさは自分にとって素敵な選択肢が目の前にどれだけ多くあるかによって左右されるのだと思う。成熟しきってしまった日本社会で輝かしい未来を見出すのは難しい。本当は大学はそういった社会の中で何を心の拠り所に生きるかを伝える場所であるべきではないかと思う。

そして、日本のバスケはどうだろう。子供の頃バスケという選択肢にめぐりあい突き進んだ結果、愛したバスケットと歩みたいと心の底から思ってしまった時、目の前に選択肢は殆どないことに気がつく。経済的な充足をかなぐり捨てなければ選ぶ事ことのできないバスケという道を多くの人は諦めていく。
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僕が20歳の時、bjリーグもなかった2004年夏、僕の求める日本のバスケに関わる為の道が全くない事が分かった。バスケのクラブ運営に関わるには大企業に入り、運良くスポーツの担当になれれば関われる。でも任期も短く、すぐに他の部局に回される。バスケの実績が無い僕には、他の手段は、無い。自分にとっては衝撃の事実だった。バスケを愛する気持ち以上に誇れるものなど無かった。けれどバスケが好きな気持ちを変える事はできない。実績もない。バスケ以上好きにななれるものに巡り会える自信など、微塵も無かった。

日本のバスケとともに歩んで行く事が僕の中で恐怖に変わった。納得できる人生を送ることができるか、不安で仕様が無かった。

僕は理想に当てはまる道を探していた。でも、ある時気がついた。そもそも僕の求める生き方に似たような例など無いのだ。だったら、自分が道なき道を進んでいくしかない。それに気がついたのは、スポーツ界を変えていこうという同志に会い、その実践をしていく過程においてだった。



道が無いことへの「恐怖」は、道を切り開いていくことへの「挑戦」へと変わった。



今もゾッとする。この同志達と出会わなければ、どれだけ鬱々とした人生を送っていただろうか。少なくとも、今の充実した時間は絶対に無い。

SMRGの実践活動第1弾のSports Campusの写真。自分に未来を与えてくれたのはバスケットボールではなく、慶應野球部の存在だった。第一回の2004年11月6日から、もう6年の月日が過ぎ去った。】
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バスケに出会えたことが、本当に良かったと振り返られる人はまだまだ少ない気がするし、運によるところが多い気がする。一部の運のいい人間しか幸せになれない日本のバスケ界であっては、継続的発展などするはずが無い。だからこそ今、バスケ界で幸せを掴めた人、バスケで苦しんだ人、全てのバスケを愛する人が一つになり、あらゆる業界をまきこみ、運で得た価値を仕組みに落とし込み、苦しみが二度と繰り返さないよう学び、そして多様さを取り込むことで素敵な選択肢を増やしていく必要があると思うのだ。

自ら選択した好きなこと追うことの楽しさ、高揚感、充実感。経済的に成熟し高度成長の望めない日本で物的欲求を満たした先に待っているのは自己実現欲求。今の日本に足りないのは、その欲求を満たす条件となる「自由」だ。もしかしたらバスケだけじゃない。サッカー、野球、ダンス、ダンス、音楽、芸術、好きなことを追うことが日本は物凄く難しい社会なのかもしれない。

だから、伝えたい。大企業に勤めながらでも一つずつステップアップし、夢に近づいていくことはできるのだと。夢を持つことで毎日の小さな業務も夢の達成へと結びつき、ワクワクしながら毎日過ごせるのだということを。夢に向かうために、好きなものを追うために人生のすべて投げ出し、100かゼロの選択を迫られる生き方だけがこの日本で夢を追う手段ではないということを。

僕の様な生き方が、学生時代の僕と同じ様な恐怖を抱いた誰かの、夢とともに不安を抱く誰かの、一つの選択肢になればいいなと思ってこうして今Blogを書いている。自分の人生が最高だったと次の世代にに胸を張れるようになるにはまだまだ、道半ば。一歩ずつ、一歩ずつ。夢を追う人たちと一緒に助けあいながら。


2011年1月17日月曜日

"奇跡のリンゴ"を読んで

久々に凄い本に出会った。これはスティーブジョブズのスタンフォード大学のスピーチを超えるかもしれない。本当にお勧めです。この本を読んで思ったこと、学んだ事をバスケ界に重ねて散発的に備忘録として書きます。紹介して下さった方に心の底から感謝です。


・りんごが成長するのを助けてあげるだけ。その為に酢や虫取りをする→エンターテインメントや派手な演出は、バスケットボーラーが成長する、やる気が出るのを助けてあげるだけ。本質的な価値向上ではない。

・自然に戻すことが大事→やりたいときにバスケが出来、見たいときにバスケが見られる。押し付けではなくバスケも自然に戻してあげることが重要。

・どんぐりの木をみたことが転機→他の視点を取り入れることによって根本的な解決が見つかるときがある。バスケだけ見ていても絶対に解決しない。

・木村さんが色々な人の助けを得られたこと→狂気とも思える熱意が人の心を、行動を動かすことがある。その人々の協力なければ大きな達成は不可能。

・木村さんの話の上手さ→熱意があるだけでは足りない。人の心を動かすには話術、それ以上にコミュニケーション能力が必要。

・昔にエンジニアとして熱中していた時期があった→熱中したことが夢の達成にどう関わってくるかは分からないが、真剣に取り組んだ経験は思わぬ形で夢の達成を後押ししてくれる。

・食っていけるようにしなくてはいけない→生活ができるようにならなければ、次世代がついてこない。それはバスケも同じでプレーヤー、マネジメント共に飯が食えるようにならないと社会という大枠の視点では何も変わらない。

・家族、周囲の畑への迷惑に心を痛めていた→私利私欲が動機の場合は周囲の人間は動かない。周囲への配慮があったことが協力を呼んだ。





2011年1月13日木曜日

コネは悪くない!?コネの真実に迫る(2)

前回はコネクションとネットワーク、そしてネットワークの効用について説明しました。今回はネットワークの負の側面に触れます。総括へと移ります。次回の記事ではネットワークの構築の具体的な手段について書きます。


【前回記事】
http://hiro-tanaka-19840522.blogspot.com/2011/01/1.html


(参考文献)
    

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ネットワークの利点は大きく3点あると考えます。ちなみに強いコネクションを数多く持っていることを「広範なネットワークを持っている」とか「強いネットワークをもっている」と表現したりします。例えば、「島本さんはバスケットボール界において幅広いネットワークを持っている」という言い方もできるでしょう。さて、本題に戻ると、強いネットワークを保持していると、信頼を得ることが容易になることから、行動範囲が飛躍的に拡大します。就職活動はまさにこの例ですし、信頼があればビジネスの商談も早くそしてより大きな規模で進められるでしょう。また情報の収集力も向上します。情報は自分で探すよりも専門家に聞くのが一番早く効率的だからです。今アメリカで流行のラップミュージックが知りたいときに、もしアメリカ人の詳しい友達がいれば、その人に聞くのが一番早く効率的です。自分で探そうとすると、インターネットなど大量の情報の中からさがしたり、もしくは色々視聴したりして、多くの時間を割かねばなりません。最後に、ネットワークによって創造力も向上するとも言われています。ネットワークが広ければ広いほど、いろいろな人からアイデアをもらったり、自分の意見にアドバイスを求めたりすることができるからです。

しかしながら、ネットワークが問題になる例も存在します。それは仲介者が公正な倫理観を持っていない場合です。例えば、仲介として賄賂の要求や売春行為が主なものとして上げられます。また自分の単なる好き嫌いや血縁関係、機嫌によって判断を決めるような人間が仲介をすると、不公平が生じます。このような状況、風潮を”官僚主義”といいます。官僚主義が蔓延すると先ほど述べたA君の立場に当たる人間は、仲介者の機嫌をとることのみに専念し、本来専念すべき研究や、活動成果の向上のために努力をすることをしなくなってしまいます。この状況が過激化すると、コネクションを得ることだけに秀でた無能な人間にますます力と資金が集中し、実力を備えていてもコネクションを得ることが難しい人間はどんどんチャンスから遠ざかります。不条理な風潮が漂うようになり、全体のモチベーションは低下します。その結果、経営陣は、非倫理的かつ無能な人間で構成されるようになり、ずさんな経営の末路には、一線を越えた瞬間に、色々な人を犠牲にしながら一気にシステムが崩壊する可能性があります。ライブドアや村上ファンドは典型的な例で、経営者の不祥事が原因で経営者と関与した人間が信頼を失い、事業の撤退を余儀なくされただけでなく、日本の株価市場に大きな打撃と、株式投資に対する不信感を生み出しました。(今読み直してみると、話を大きくしようとして、ちょっと論点がズレてますね。ライブドアと村上ファンドの例はネットワークの負の事例とはあまり関係のない、自由資本主義の負の側面から起きた事件だと今は思います。まだ小沢一郎さんの献金問題の方が具体例としては近い気がしますが、学生の時に書いた記事そのままにしておきます。このようなスキャンダルは日本でも数多く発生しており、悪い例は世間一般にあっという間に広まるのが通例です。恐らく、これらの事実が日本人のコネに対する嫌悪感が強めているのだと思います。仲介者も仲介される側もコネクションの機能を活用する際は、官僚主義下の仲介行為がもし明るみに出れば双方が社会的信用を一気に失い、職を失うだけでなく、永久に汚名を負って生きることを余儀なくされる可能性があることを常に心に留めねばなりません。アメリカではビジネスにおける不正行為は厳しく禁じられており、法律としても、社会的圧力としても、抑止力は日本より格段に強いようです。アメリカでそのルールを破ろうものならビジネス界から永久に追放されます。正式な契約以外でのお金のやり取りはもちろん、アメリカではビジネスでの関係がある人々の間においてギフトを交換することですら一切許容されていません。ビジネスにおける公正、公平の倫理観そしてそれを強要するルールが強く働いている状況においてのみネットワークの機能は正常に働きます。仲介の状況判断は、それまでの活動の成果また、成果に至るまでのプロセスによってのみ判断されるべきなのです。

しかしながら、忘れてならないのは、ネットワークを正しく使えば、非常に有益であるということです。日本バスケットボール界には官僚主義が強く蔓延しているかのように見えます。Hoop HysteriaのWeb上のだむだむ探検隊のレポートを読む限りでは、世界選手権のマネジメントはそれを反映しているように思われ、また相当深刻な状況であるように思われます。これらの状況を打破するには、ネットワークの原理、影響力を正しく理解すると共に、どうその壁を乗り越えていくか、戦略を立てることが必要なのです。自分が公正かつ公平な人間であると胸を張っていえるのであれば、自分はネットワークを得るのにふさわしい実力をもっていると自信を持っていえるのならば、コネクションを使うことをためらってはいけません。また、今はネットワークをもっていないとしても、バスケットボールに対して何か貢献できると信じるもことを諦めずに実践し、社会発信を続けていれば、公正な倫理観と強力なポジションの両方を持ち合わせた人間がいつか必ず評価してくれます。それは私たちの組織したSMRGでの実践活動から強く感じたことです。確かに日本のスポーツ界の官僚主義はアメリカよりはるかに強く、希望は小さいかのように見えます。しかし、理想と現実のギャップをしっかりと把握し、戦略を立て、それを実践に移す強い意志があれば、明るいバスケットボール界の将来を見ることは決して不可能ではないと思っています。

次回は、どのようなネットワークが望ましいか、どのようにネットワークを作るのか等、ネットワークに関してもっと踏み込んで述べたいと思います。

それではまた次号!
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次回はネットワークの構築の仕方について述べます。