2016年3月24日木曜日

変化の兆し

21世紀に入ってからというもの総合商社として常に連結純利益トップを走ってきた三菱商事が初の赤字決算に突入し、しかも総合商社最下位になることがほぼ確定的になりました。そして同時に三井物産も、赤字に突入しました。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6195512
 
<記者会見に臨む小林社長。今期限りで退任し、垣内新社長に重責は引き継がれる>


ポイントは、会計上の減損は、決して「実損」ではないということです。会計はルールに則ってさえいれば、「意志」によって表現を変えられる幅があるのです。商社本店社員の人件費の高さと人口ピラミッド、第3四半期時点での伊藤忠の勝利宣言、こういうことにピンと来る人も居たのではないでしょうか。

この会計処理には、僕は、企業体として生まれ変わろうとする強い「意志」を感じます。

その意味で去年、先行して巨額減損をとった住友商事の判断は、とても素晴らしいと思っています。

これから数年、本社社員は給与の見直し等、苦しい時期を経験すると思いますが、これを契機に「あるべき姿」に会社を変えることができれば、きっと総合商社群は本当にいい事業体へと変化していくのではないかと思っています。

イスラム国の問題を中心としたテロによる世界の分断と先進国の安全の危機、トランプに見る世界のリーダーが直面する資本主義の限界。そして三菱商事が突きつける、大企業神話の完全な崩壊。

その一方で、オリンピックをきっかけにしてにわかに活気付き、また震災を経験した若い世代が、世界に恩返しをしようと力強く羽ばたき始めようとしている日本。

僕らの世代がビジネスパーソンとして成熟する頃には世界がもっと分裂・大荒れする可能性がある中で「調和」が最も大事な機能になるとしたら、どの世界的勢力にも本質的に組しない日本の総合商社が、本当に世界に必要とされる時代が近々到来するかもしれない、そんな予感がしています。