【総括】
他のアイコンがない地域こそプロメジャースポーツはその存在感を発揮し、B to Cビジネスにおいては大きなプロモーション、ブランドイメージの醸成に繋がる。その中でも特に差別化が難しく、コスト競争になりがちな業界に有効であると考えられる。アメリカでもスポンサリングの経済性の定量的説明は難しい様であり、あまり明確な回答を得ることができなかった。Vice Presidentの回答からもスポーツが人間形成に役立つという見解は、ほとんどのアメリカ人の共通認識であるという様に思われる
Q. 何故Thunderにスポンサーをすることになったか
A. 強豪と差別化するためである。かなり大きな金額(具体的な数字について言及ありましたが、ここでの公開は控えます)をスポンサーしている。資源会社が子会社として空港付近のレンタカービジネスを展開しているが、彼らの資金は潤沢であり、力勝負では勝てない。ゴールの上に看板を出しているが、この前のプレイオフでは18回もテレビに映り、世界中への露出(Exposure)を獲得することができた。中央の液晶スクリーンスコアボード4面のうち2面の看板を買っているが、他の2面が大企業の為、大企業と肩を並べているというプライドを社員に醸成することにも役立っていると考えられる。自然を大事にすることをプロモートするGreen Weekの協賛枠を買っており、自然に優しいブランドイメージの醸成、CSRの観点からも大きな役割を果たしている。
Q. Thunderが来て地域は変わったか
A. 大いに変わった。みなさんもご存知の通り、オクラホマにはあまり売りと言えるものがなかった。イメージと言えばカーボーイ、馬、バイソン等、パッとするものがあまりない。Thunderがこの地域に来たことによってオクラホマという名前が世界中に知られることになったし、オクラホマに本社があることを強みにすることができる。中国にNBAが積極的に展開していることからも中国との接点も持てるかもしれない。
Q. 協賛を行う際にどのように社内を説得し、協賛結果を評価するのか
A. それがもっとも難しい点であり、何度も協賛の提案を否認されたこともあった。評価も難しく、テレビ上に写った回数や、Thunderが勝ち進んだときの高揚感等々から社員の一体感を醸成している、というような説明をしている。
Q. 日本ではスポーツから予算がカットされている。お金を出させるとしたら、スポーツのどのような社会的側面を強調するか
A. Disciplineやチームワークを学ぶ機会を若者に提供できることであり、スポーツ以上にそれらを学べるものを知らないし、それがスポーツの価値だと思う。
30分という限られた時間で一般論をきいてもしようがない。価値の高い情報を引き出すには高次元でのビジネス英会話能力が必要な事、それに自分が辿り着くにはまだまだまだ努力が足りないことが分かった。英語をつかって「聞いて内容が理解できること」「日常会話ができること」「深い議論ができること」「交渉で思った通りに相手を動かすこと」それぞれの段階には大きな大きな隔たりがある。ホンキで世界に通用するビジネスパーソンを目指す上で自分にとって必要なことが、バスケを通じて実感・経験できたのは個人的にも大きな収穫だった様に思う。
時系列が前後しますが、次回はThunder Officeの訪問の様子をレポートします!
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